2013-02

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岡山県の和紙業界

こんばんは、馬場です。
 
前回までで岡山の酒造企業のリポートは終了しましたので、今回からは岡山の和紙業界について紹介していきたいです。といっても、現在岡山県の和紙業界の規模は、イ草業界、酒業界以上に縮小気味。私が調べた結果では、和紙作りを営んでいるのは、個人事業の方も含めて5件だけという寂しい結果となりました(取材が行えたのは1件)。しかし和紙も他の伝統産業同様、岡山を代表している誇れる産業でした。まずは今まで通り、岡山の和紙の歴史と現状を紹介していきます。

和紙の歴史
和紙の技術が日本に伝来したのは4世紀から5世紀にかけてです。製紙技術の伝来から100年程経過してから、本格的な紙の国産化が始まりました。『正倉院文書』によれば、737年には、出雲、播磨、美濃、越と共に美作で他地域に先駆けて紙漉(かみすき)が始まったそうです。774年に紙の産地として挙げられているのは美作と他18地域のみであり、岡山の和紙の歴史は他県と比べても伝統があるといえます。江戸時代になると社会における紙の需要が高まり、全国各地で和紙の生産が行われるようになりました。また、江戸時代になると、三椏(ミツマタ)などの新たな原料による製紙も普及するようになり、生産も増大していくようになります。

しかし明治になり洋紙が日本に伝わり、和紙の需要は次第に落ちていきます。洋紙の製造では、幅広の紙を機械を使って連続的に漉くため一度に大量生産することが可能なため、コスト的な意味では和紙より優位性を持っています。そのため政府は1873年に郵便切手用紙を和紙から洋紙に変更し、また、1903年には小学校の教科書を国定都市、それまで用いてきた和紙を洋紙に変更しました。この和紙から洋紙への転換政策により和紙業者数は1906年に減少の一途をたどりました。

この洋紙の量産と輸入に対抗すべく、和紙業界は様々な改良を試みました。1906年に本格的な機械漉き和紙の生産が始まりました。1957年には懸垂式短綱抄紙機(けねんしきたんもうしょうしき)という機械の登場で、和紙によく似た紙を機械で漉くことが可能になりました。しかし、これら和紙つくりの機械化は、そうした和紙が手漉き和紙の代替品となることで、かえって手漉き和紙業者数の減少に拍車をかけることとなりました。結果として、全盛期の1901年に全国で約7万戸あった紙漉きは、1942年には13,463戸となり、2001年には392戸にまで減っています(下図参照)。岡山県でも1990年の段階で紙を漉いているのは9戸(津山6戸、新見2戸、倉敷1戸)となっています。政府は1968年から重要無形文化財などの指定をはじめています。

 因みに手漉き和紙と機械漉き和紙の違いは、以下のような点があげられます。機械漉き紙は、大型の紙抄き機械で連続的に、大量生産されるので、品質的にもそれぞれ一定しており、多量に使用・消費するのに適していますが、それは逆にどれも違いがないので、芸術性に欠けるとも言えます。一方、手漉き和紙は、その工程のほとんどが手作りです。和紙作りの原料は、個々の紙漉き工場で、自分で使用するだけ処理されパルプ化されたものです。そのため、原料となる同じ楮や三椏を処理しても、処理する人により、また産地によって少しずつの違いが生まれます。手漉き和紙はこの原料を使って紙漉き職人が一枚一枚と漉きあげていくので人によって差が生じ、それが紙の個性となって現れます。そのため大量生産の紙に比べると一枚一枚が違う個性のある紙に仕上がります。この個性が芸術性やおもしろいものとして評価されるのが、手漉き和紙の優位性です。また、人の手で繊維を簀桁で数回、すくって漉かれるため、繊維の方向がよりランダムで、しなやかに曲がるという特徴もあります。

現状
現在も和紙業界は衰退の傾向は続いています。その要因として、需要の大幅な低下、原料の産出量の減少、後継人の減少という問題が挙げられています。また、機械技術の高度化により、消費者はもとより紙を扱う専門店の人でさえも、機械漉き和紙と手漉き和紙の区別が難しいという条行に陥り、和紙としてのアイデンティティが失われました。しかし最近は需要低下の中で、手漉きのわしでなければならないとする家具紙類や美術工芸紙・民芸紙類を重宝する傾向が高まっています。また、後継者不足が問題となる中で、家業を継ぐのではなく新しく和紙産業に就いたものも全体の約4割を占めています。新しく和紙産業をはじめた人は、理由について「和紙への興味」や「現在の伝統工芸への憂慮」とコメントしているそうです。

岡山の和紙の競合優位性
和紙において良い紙の条件をもっともよく満たすのはコウゾ、ガンピ、ミツマタです。このうち、岡山はミツマタとガンピの生産量が全国でもトップクラスです。とくにミツマタにおいては高知県と全国一二を争う生産量を誇っており、和紙を作る材料に恵まれています。

今回はこのような状況の中で、西粟倉で豊富なミツマタから和紙をつくる試みを始めておられる東馬場洋さんにインタビューをさせていただくことができました。次回は東馬場さんが、なぜこの活動を始められたか、その思いとやりがい、苦労について紹介したいと思います。

因みに他県で元気のある和紙を作っている団体を調べたところ、岡山県の近くでは、徳島県の富士製紙企業組合を見つけることが出来ました。こちらは1300年の歴史を持つ阿波和紙を作っており、古くからの伝統である手漉き和紙、近年効率化のために作られた機械漉き和紙、両方の生産を行っており、それ以外にも手紙などの和紙の加工品や、和紙の染め物など多くの和紙を手掛けています。阿波和紙伝統産業会館という建物も作っており、そこでの和紙作り教室やイベントも数多く行っており、和紙の宣伝も盛んに行われているそうです。様々なバリエーションの和紙を取り扱い、また宣伝にも力を入れられている様子から、和紙への強い思い入れをうかがうことが出来ました。

参考書籍:岡山の和紙
参考URL:
和紙
(http://homepage2.nifty.com/t-nakajima/washi.htm/2012.8.21)
職人をとりまく和紙業界の現状と伝統技法の継承のあり方
(http://www.soc.titech.ac.jp/publication/Theses2004/0022384maruya.pdf/2012.8.21)
全国手すき和紙連合会の概要
(http://www.tesukiwashi.jp/p/zenwaren_gaiyo.htm/2012.8.22)
岡山県 津山市観光協会
(http://tsuyama-city.musicfactor.jp/yokonowashi/2012.8.22
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児島の注目企業 第2弾

 こんばんは!渡邊です。
 
  2月も半ばを過ぎ、説明会や選考など、就活が忙しくなってきた頃だと思いますが、みなさんどうぞ体調に気を付けて、がんばってください!

 さて、私の担当分は引き続き、スケジュールの都合で訪問できなかった注目企業さんをご紹介します。

☆有限会社ダニアジャパン(ジーンズ、カジュアル/児島味野)
 2000年設立。野崎家旧宅から味野商店街にかけて続く「ジーンズストリート」にお店を構えておられます。このお店はもともと写真館として使われていたレトロな建物です。児島地区の昔ながらのジーンズづくりに新しい感覚や技術を融合させて世界に通じる物創りを目指しています。ベーシックなスタイルにオリジナルテイストを加え、職人が一つ一つ加工したジーンズブランド「DANIA JAPAN」に加え、日本の美や形としての和をテーマにした、「ぬきえもん」という独自ブランドを展開されています。「ぬきえもん」は、後襟が着物のように抜けて見えるようにデザインされた市松模様のワンピースをはじめ、「ぬ」の字がふろしきの模様のようにあしらわれたジーンズなど、「和」を感じさせる商品展開をされています。
<公式サイト>http://daniajapan.com/index.shtml

☆HIGH ROCK(ジーンズ・カジュアル/児島田の口)
 2004年ごろから、家族4人で力を合わせてジーンズをつくっておられる会社です。社長とそのご両親、お姉さんで製造工程を分業しておられます。意見やアドバイスが遠慮なくいえるのが強みです。数多くのアパレルメーカーが集積する児島地区ですが、全工程を家族で分業されている会社は珍しいそうです。工場は田の口にありますが、味野のジーンズストリートにもお店を持たれています。
<公式サイト>http://highrocks.net/index.html

☆株式会社Channel(ジーンズ、カジュアル/児島味野)
 2004年に現地のジーンズに精通した職人さんたちが集結し設立。生地卸業をされている方、染料店の方、色落ち加工業をされている方、職人や工場を調達する会社の方の4名が、各自のお仕事が終わられた後に、製造に励んでおられます。その独創的なデザインが話題を集め、人気となりました。ブランド名「graphzero(グラフゼロ)」は、繊維において、綿花・染料・薬剤・発想など、『本当の0地点から』創り出していくという意味が込められています。最新のトレンドをつかみ、最先端のものづくりに取り組んでおられます。味野のお店の他に、倉敷店(倉敷市阿知)もあります。
<公式サイト>http://www.graphzero.com/index.html

 今回ご紹介したのはいずれも比較的新しいメーカーさんです。

 各社の気になるポイントは…

・ダニアジャパンさんの製品についているロゴマークには、馬と鹿が綱を引っ張っている絵があしらわれています。「馬」と「鹿」、つまり馬鹿正直にジーンズづくりに励みたい、という意味が込められています。洒落のきいたロゴですが、買う側としてはすごく信頼感が生まれますよね。

・社内の意思疎通という問題とは無縁のHIGH ROCKさん。4人で作っている分、大量生産はできませんが、その製品には、作られた方が誰か分かるという安心感や手作りの温かみが感じられます。

・「自分たちのブランドを立ち上げ、大手メーカーじゃ作れないジーンズを作ろう」という想いのもとスタートしたダニアジャパン。意欲も腕もある人たちが集まったものの、意見がまとまらず、8名だったメンバーが結果的に4名に半減するなどの困難がありましたが、今では広く注目を集めるブランドになりました。それだけにジーンズづくりへの想いの強さが伝わってきます。

 「ジーンズ激戦区」である児島地区に、このような新しいメーカーさんが新風を送り込むことによって、児島のジーンズ業界は活性化し、ますますおもしろくなるのではないかと思いました。

<参考URL>
○倉敷観光コンベンションビューロー(ダニアジャパン紹介)
 http://kankou-kurashiki.jp/tourismguide_buy/001245.html
○児島商工会議所(ジーンズストリート一覧)
http://www.kojima-cci.or.jp/kaigishoosirase/jeans%20street2/jeansstreet2.html
○山陽新聞(HIGH ROCK紹介記事)
http://svr.sanyo.oni.co.jp/regular/machi_navi/06_sat/2009/03/28/20090328152744.html
○クラフトカフェWEB本店(グラフゼロ紹介)
http://www.craftcafe.co.jp/graphzero/graphzero.html

森田酒造

こんばんは、馬場です。
4回にわたる酒造リポートも今回で最後となりました。ジャンルにとらわれず新しい取り組みをされるヨイキゲンさん、こだわりの日本酒に力を入れる菊池酒造さん、岡山ブランドを大切にする室町酒造さん。私が訪問した酒造は57ある岡山の酒造のうちの(岡山県酒造組合より)ほんの一部分に過ぎませんが、これだけでも各酒造さんのお酒と経営方針の違いがはっきりと分かりました。そして今回お伝えする酒造、森田酒造さんもまた、特徴的な酒造です。

 森田酒造さんは創業明治42年と100年以上の伝統のある、倉敷市本町にある酒造さん。美観地区にあるといえば、イメージがわく方も多いのではないでしょうか。私が森田酒造さんにインタビューをさせていただきたいと思った理由は、HPを見たからです。HPを開くと、一番最初に「森田の酒の特徴」という紹介が出てくるのですが、この紹介に惹かれました。またHPを見ていただければ分かると思いますが、「目先の売上だけでなく独自のこだわりをもって良いお酒づくりにとりくんでいる」ということが伝わってきたのです。そして実際にお話を聞かせていただくことで、それはより強い確信に変わりました。

 インタビューをさせていただき、森田酒造さんに対して強く感じたことは、お客様との信頼を何より大切にされているということです。注文販売の際に森田社長が心がけていることは、頼まれたらいち早く商品を届けること。15:00までに注文があれば、その日のうちに届けるようにしているそうです。お酒造りはゆっくりと時間をかけて丁寧に行いつつも、注文にはいち早く応じるこの方針を「スローアンドファスト」戦略と仰っていました。確かにお酒などは、ふいに「あのお酒が飲みたいな」と思って注文をされるお客様も多いはず。そんなお客様にとっては、飲みたいと思ったお酒がすぐ飲めるというのは、大きなメリットに違いありません。森田社長は「現在1,500人ほどの固定のお客様がいらっしゃる。縮小する酒業界だからこそ、固定のお客様は大切にしたいし、失敗は許されない」と仰っていましたがそのお言葉通り、お客様たちを大切にされていることがうかがえました。いつも自社のお酒を楽しんでくれるお客様がいて、そのお客様を大切にできる。これは仕事のやりがいを考える上で、とても重要で意味のあることだなと思いました。

 また、お酒づくりについては、「美しい酒」をつくりたいと仰っていたのが特徴的でした。美しい酒とは単に「おいしいお酒」ではなく、「良いお酒」だそうです。正直申し上げますと、このインタビューをさせていただいたとき、私にはその違いが分かりませんでした。ですがこのインタビューを行ったあと、いくつか森田酒造さんのお酒を飲ませていただくことで、私なりにその解釈ができました。私が思うに、美しいお酒とは、そのお酒を飲むことでホッと落ち着くことができたり、和んだり、優雅な気分になれるような、またそういう場を提供するようなお酒ではないでしょうか。私が飲ませていただいたお酒は、居酒屋で友達と飲んだ日本酒「萬年雪」と、お土産で買った檸檬のリキュール「黄昏のラビリンス」ですが、どちらも共通して言えることは、上品な味わいというのでしょうか、よく飲む量産されているお酒のような雑な味ではないのがはっきりと分かりました。そんなお酒を片手に居酒屋で久しぶりにあった友人と話したときは、いつも以上に盛り上がりました。「お酒を通してお客様に楽しい時間の提供をお手伝いする」それができるのも「美しい酒」だからでしょう。そう思ってみると、どちらの商品もそんな「特別なもの」を象徴するようなネーミングですよね。森田酒造さんのお酒の良さとこだわりを、身をもって知ることができました。

 その他に森田社長のお言葉で印象が強かったのは、「お店にいる時は、ただ商品を売るだけでなく、商品に関するエピソードを丁寧に解説する。そうして商品のことを深く知った状態で、お客様に商品を召し上がってほしい」とのことでした。これが出来るのは、商品に対して思い入れが強いからであり、そういった気持ちを持って販売するというのは、楽しいに違いないでしょう。勿論、お客様も商品に対して色々なことを知ることで商品に対する愛着がより深まるし、納得してお買い物ができるでしょうしね。酒造り、その販売方法と共に活気があり、お客様が納得できる戦略を取る森田酒造さん、これからも活躍してほしいです。

森田酒造さんのホームページはこちら
http://www.moritasyuzou.co.jp/

児島の注目企業

 こんばんは!渡邊です。

 年が明けたかと思えばもう2月、早いものです。特に就職活動中の方、今の時期はあっという間に日々が過ぎてしまうように感じませんか…。1日1日、やることを決めて、しっかりとやり遂げるようにしていきたいものです……いや、していかなければなりません!お互いがんばりましょう。

 さて、馬場くんとともに、インタビューを敢行した地場の企業さんについて取り上げてきたこのブログですが、私の方はスケジュールの都合上訪問社数が少なかったため、インタビューをもとにした記事は前回までとなりました……すみません。
 
 しかし、“せんいのまち”児島には、まだまだすばらしい企業さんがたくさんあります。今回は次の3社をご紹介。

☆株式会社ビッグジョン(ジーンズ、カジュアル/児島下の町)
 1940年創業のこの会社は、1965年に国産第1号となるジーンズを作り上げたことで有名です。その後も世界初のウォッシャブルジーンズを販売したり、日本初のカラージーンズを生産したり、国内初のデニム生地をクラボウと共同開発したりと、ジーンズが日本で広まっていくのにあわせて、先進的な取り組みを行ってきたメーカーさんです。
<公式サイト>http://www.bigjohn.co.jp/index.html

☆有限会社キャピタル(ジーンズ、カジュアル/児島小川)
 1984年に創業し、OEM生産を中心に行ってきましたが、並行してアメリカンヴィンテージウェアの研究をすすめ、それを活かしたオリジナルデニムを1996年に開発。直営店も1号店を1995年に児島でオープン。多くの人に親しまれ、商品・店舗共に展開を拡げてきました。お店は手作り感のある独特のつくりになっています。なお、製品づくりは一貫して職人による手づくりにこだわっています。
<公式サイト>http://kapital.jp/

☆株式会社ジョンブル(ジーンズ・カジュアル/児島赤崎)
 1952年創業。高品質のデニムはもちろん、アウターなどのトップス類も幅広く展開しているのが特徴。現在の北川社長は33歳の若さで社長に就任、ジョンブルらしさを見つめ直した原点回帰路線をとったり、原宿に直営店を出されるなどされ、製品のブレイクへとつなげておられます。
<社長インタビュー>http://www.rakuten.co.jp/spu/753548/821237/822520/
<公式サイト>http://www.johnbull.co.jp/index.html
 
 この3社は、各社独特の戦略を考え出し、それを実際に成功させて、発展してきた企業であるように思います。ビッグジョンはジーンズのパイオニアとして常に先を行く技術を開発することに努め、キャピタルは民族的な雰囲気を製品に取り入れ、ジョンブルはジーンズ以外のトップスなどにも注力する。いずれも児島では知らない人がいないくらいの有名企業ですが、それぞれ独自の「色」を出してエリアの内外で広く親しまれています。

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